痩せるための努力がうまくいかない人が増えている理由
「食べる量を減らせば痩せる」
「運動すれば脂肪は燃える」
この考え方自体は、決して間違いではありません。
実際、体が元気で、代謝がスムーズに回っている状態なら、一定の効果は出ます。
でも──ここがとても大事なところ。
それが成り立つのは、
体が“安心してエネルギーを使える状態”にあることが前提なんです。
ところが、わたしがこれまで1万人以上の体と向き合ってきて感じるのは、
今の女性たちの多くが、その前提条件をすでに失っているという現実です。
たとえば、こんな状態のまま「痩せるための努力」を重ねていませんか?
- 仕事や家事、スマホで慢性的に睡眠不足
- カロリーは抑えているのに、栄養は足りていない(特にたんぱく質・鉄・亜鉛・ビタミンB群)
- 常に頭が忙しく、リラックスする時間がほとんどない
- 便秘・ガス・お腹の張りなど、腸の不調が当たり前になっている
この状態で、さらに
「食べない」「もっと動く」を自分に課したら、
体はどう感じると思いますか?
体はとても賢く、そしてとても正直です。
「これはダイエットじゃない。
生き延びるために、守らなきゃいけない状況だ」
そう判断した瞬間、体は“痩せるスイッチ”を切ります。
脂肪を燃やすどころか、
これ以上失わないように、溜め込む方向へ舵を切る。
だから起きるんです。
・食べていないのに痩せない
・運動しているのに体が重い
・以前より、少し食べただけで太る
これは意志が弱いからでも、努力が足りないからでもありません。
痩せるための努力そのものが、
体にとっては「危険信号」になってしまっているだけ。
わたし自身も、かつてはこのループの中にいました。
「もっと頑張らなきゃ」
「みんなできてるのに、なんで私は…」
そうやって自分を追い込むほど、
体は静かにブレーキを強めていった。
今ならはっきり言えます。
あの頃の体は、怠けていたんじゃない。
必死に、わたしを守ろうとしていただけ。
体は、あなたに逆らっているのではない。
壊れないように、守り続けている。
だからもし今、
「こんなに努力しているのに報われない」と感じているなら。
それは、あなたの体が出している
とてもまっとうなSOSかもしれません。
次の章では、
そのSOSの正体──
糖化・酸化・炎症という“体内で起きている変化”について、
もう少し具体的にお話ししていきます。
太る人ほど進んでいる「糖化」とは何か
ここで、少しだけ体の中の話をさせてください。
痩せない理由を「年齢のせい」「体質のせい」で片づけてしまう前に、
ぜひ知ってほしいのが「糖化(とうか)」という現象です。
糖化とは、とても簡単に言うと──
体の中で起きる“焦げ”のようなもの。
食事から摂った糖が悪いわけではありません。
問題になるのは、使いきれずに余ってしまった糖です。
その余った糖が、体のたんぱく質(筋肉・内臓・血管・ホルモン・肌)と結びつくと、
AGEs(終末糖化産物)と呼ばれる物質が生まれます。
これが増えていく状態を、糖化と呼びます。
わたしはよく、糖化をこう表現します。
糖化は「太るためのスイッチ」ではなく、
「痩せられなくなる環境」を静かにつくるもの。
実際、糖化が進んでいる人ほど、こんな感覚を抱えやすくなります。
- 食後に強い眠気やだるさを感じる
- お腹まわりだけが、どうしても落ちない
- 昔と同じ量なのに、体が重くなる
- 「ちゃんと食べていないのに太る」感じがする
これ、気合や根性の問題ではありません。
体の中で、エネルギーがうまく使われなくなっている
ただそれだけなんです。
—
糖質を減らしても痩せない人が増えている理由
ここでよくある誤解があります。
「じゃあ、糖質を減らせばいいんですよね?」
たしかに、短期的には体重が落ちる人もいます。
でも、わたしのところに相談に来る方の多くは、こう言います。
「糖質を減らしたら、最初は痩せたけど…
そのあと、前より太りやすくなりました」
なぜこんなことが起きるのか。
理由はシンプルで、
糖質を減らすこと自体が、体の安心につながっていないから。
糖化の本質は、
「糖を食べたこと」ではなく
血糖値が乱れ、糖が行き場を失うことにあります。
つまり、
- 食べる量が少なすぎる
- 食事と食事の間が空きすぎる
- ストレスや睡眠不足でホルモンが乱れている
こうした状態では、
たとえ糖質を減らしていても、
体の中では糖化が進みやすくなる。
「甘いものを食べていないのに太る」
その裏で、体は必死にエネルギーを溜め込もうとしている。
—
腸活の視点から見る「糖化が進みやすい体」
ここで、腸活チヒロとしてどうしても伝えたい視点があります。
糖化は、腸内環境と深くつながっているということ。
腸の状態が乱れると、
- 血糖値が安定しにくくなる
- 炎症が起きやすくなる
- 栄養の吸収効率が落ちる
その結果、
「食べているのに、使えない」
「使えないから、余る」
という悪循環が生まれます。
わたし自身、腸を整え始めて一番驚いたのは、
甘いものへの執着が、自然と消えていったことでした。
我慢したわけじゃない。
戦ったわけでもない。
ただ、体が「もう大丈夫」と感じ始めただけ。
欲しくなくなるのは、意志が強くなったからじゃない。
体が満たされたから。
—
糖化対策は「減らす」より「整える」
だから、糖化を防ぐために最初にやるべきことは、
「糖を悪者にする」ことではありません。
大切なのは、
- 血糖値が急に上がらない食べ方
- たんぱく質をしっかり摂ること
- 腸が安心して働ける環境をつくること
これだけで、
体は驚くほど穏やかになります。
痩せようとしなくても、
太らない方向へ、自然に舵を切り始める。
糖化を止めることは、
体に「もう守らなくていいよ」と伝えること。
次の章では、
この糖化とセットで進みやすい
「酸化」についてお話しします。
頑張る人ほどハマりやすい、
「燃やしているつもりで、実は燃えなくなっている状態」──
そこを一緒にほどいていきましょう。
頑張る人ほど陥る「酸化」──燃やしているつもりが燃えなくなる理由
糖化の話を読んで、
「もしかして、私も当てはまるかも…」
そう感じた方は多いと思います。
そして次に起きやすいのが、
「もっと燃やさなきゃ」という発想。
運動を増やす。
食事をさらに減らす。
寝る時間を削ってでも頑張る。
でも、ここに大きな落とし穴があります。
それが「酸化(さんか)」です。
—
酸化とは「体のサビ」。でも問題は“量”より“回復力”
酸化というと、少し難しく感じるかもしれませんが、
イメージはとてもシンプル。
体の中で起きる“サビ”のようなものです。
呼吸をする。
動く。
考える。
生きているだけで、私たちの体の中では
活性酸素と呼ばれるものが生まれます。
これは悪者ではありません。
問題なのは、増えすぎて、処理しきれなくなること。
本来なら、睡眠や栄養によって
サビはきちんと磨かれます。
でも──
- 寝不足が続いている
- 食事量を減らしすぎている
- たんぱく質やミネラルが不足している
- 常に緊張して、気が休まらない
こんな状態では、
サビを落とす力そのものが足りなくなる。
酸化は「頑張った結果」ではなく、
回復できなかった結果。
—
「運動しているのに痩せない」人の体で起きていること
わたしのところに来る相談で、とても多いのがこの声です。
「ちゃんと運動しているのに、全然痩せません」
話を詳しく聞いていくと、
多くの方に共通しているのが、疲労が抜けていないという点。
朝起きてもスッキリしない。
体が重い。
気合で動いている。
これは、体がサボっているのではありません。
エネルギーを生み出す工場(ミトコンドリア)が、
回らなくなっているサインです。
酸化ストレスが強い状態では、
脂肪を燃やすための回路そのものが鈍くなります。
すると──
- 頑張っても、燃えない
- 疲れるだけで、達成感がない
- 終わると、甘いものが欲しくなる
このループに、知らず知らずのうちに入ってしまう。
燃えない体に、ムチを打っても、火は大きくならない。
—
腸活チヒロの意見|酸化は「根性」で止められない
ここで、わたしの正直な意見を言わせてください。
酸化は、気合やポジティブ思考では止まりません。
「頑張れる自分」でい続けようとするほど、
回復のサインを無視してしまう。
でも体は、
「もう無理だよ」
「今は燃やすより、守りたい」
と、ずっとサインを出しています。
その声を聞かずに続けた先にあるのは、
- 慢性的な疲労
- 代謝の低下
- ホルモンバランスの乱れ
- さらに痩せにくい体
だから、酸化対策の第一歩はとてもシンプル。
「もっとやる」ではなく、
「ちゃんと休ませる」
—
酸化を鎮めるために、今日からできること
難しいことは必要ありません。
まずは、体に「安心」を渡してあげること。
- 睡眠時間を30分だけ守る
- 運動の強度を1段階下げる日をつくる
- たんぱく質を「減らさない」
- 空腹にカフェインだけで耐えない
これだけでも、
体は少しずつ“燃やせる状態”を取り戻していきます。
わたし自身、
「頑張る運動」を手放したとき、
体の変化が一番大きくなりました。
動かないから痩せたのではありません。
回復できるようになったから、巡り始めたんです。
燃やす前に、回せる体かどうか。
次の章では、
この糖化と酸化の先で起きやすい「炎症」についてお話しします。
実はここが、
「なぜ脂肪が手放されないのか」を決定づける、
いちばんの核心です。
実は一番の黒幕「炎症」──脂肪が手放されない本当の理由
糖化、酸化と聞いて、
「なんとなく難しい話だな」と感じたかもしれません。
でも、ここでお話しする「炎症」は、
ほとんどの人がすでに体感として知っている状態です。
なんとなく体が重い。
常にだるい。
朝から疲れている。
それでも検査では「異常なし」。
わたしはこれを、
“声にならない炎症”と呼んでいます。
—
炎症=腫れや痛み、だけじゃない
炎症というと、
ケガをしたときの赤みや腫れを思い浮かべますよね。
でもダイエットや体質に影響するのは、
静かに、長く続く「慢性炎症」です。
この慢性炎症があると、体はずっとこう感じています。
「今は非常事態。
省エネで、生き延びることを優先しよう」
当然、脂肪を減らす余裕なんてありません。
だからわたしは、
「炎症がある限り、体は痩せない」と考えています。
—
炎症があると、なぜ脂肪を溜め込むのか
炎症が続くと、体の中では次のようなことが起こりやすくなります。
- インスリンの働きが鈍くなる
- 血糖値が乱れやすくなる
- ホルモンバランスが崩れやすくなる
- 回復より「防御」が優先される
その結果、体は脂肪をこう扱います。
「今は燃やさず、溜めて守ろう」
脂肪は、サボりの証拠ではありません。
脂肪は敵じゃない。
炎症から身を守るための“避難場所”。
この視点に立つと、
「なぜあのとき痩せなかったのか」が
少し違って見えてくるはずです。
—
腸活チヒロが見てきた「炎症体質」のサイン
これまで多くの方を見てきて、
炎症が続いている人には、ある共通点があります。
- 食後に強い眠気がくる
- お腹が張りやすい、ガスが溜まる
- 便秘と下痢を繰り返す
- 理由もなくイライラする
- 甘いもの・パン・カフェインが手放せない
これらは性格の問題ではありません。
腸と神経が、ずっと緊張しているサインです。
腸内環境が乱れると、
未消化物や刺激が炎症を起こしやすくなり、
その影響は全身へ広がっていきます。
つまり──
炎症は、腸から始まり、体全体を“痩せないモード”にする
この視点は、ダイエットでは見落とされがちです。
—
「頑張るほど炎症が増える」悪循環
炎症がある状態で、
さらにこんなことを重ねるとどうなるでしょう。
- 食事を減らす
- 睡眠を削る
- ハードな運動をする
- 常に自分を責める
体は、さらに緊張します。
わたしはこれを、
「炎症の上塗り」と呼んでいます。
痩せようとしているのに、
実際に起きているのは、
痩せられない理由を増やしているという皮肉。
体は、責められるほど、硬くなる。
—
炎症を鎮めるために、いちばん大切なこと
炎症対策というと、
「何を食べるか」「何を避けるか」に目が行きがちですが、
実はもっと根っこの部分があります。
それは、
体に「もう戦わなくていいよ」と伝えること。
具体的には、こんな小さなことからで十分です。
- しっかり噛んで食べる
- 食後すぐにスマホを見ない
- お腹が冷えないようにする
- 夜は「回復の時間」だと決める
これだけでも、
腸と神経は少しずつ緩み、
炎症のスイッチは弱まっていきます。
わたし自身、
炎症ケアを意識し始めてから、
「痩せよう」と考える時間が減りました。
それでも体は、
自然と余分なものを手放していった。
痩せる前に、鎮める。
それが、いちばん遠回りに見えて、いちばん近い道。
次の章では、
ここまでお話ししてきた
糖化・酸化・炎症を踏まえたうえで、
「痩せるための努力」から
「太らないための努力」へ切り替える具体的な方法を、
日常レベルに落とし込んでいきます。
痩せるための努力から、太らないための努力へ切り替える実践編
ここまで読んでくださったあなたは、もう気づいていると思います。
痩せなかった理由は、努力不足ではなかった。
むしろ、頑張りすぎていただけだった。
ここからは、
糖化・酸化・炎症をこれ以上増やさないために、
「今日からできる、太らないための努力」をお伝えします。
どれも、完璧にやる必要はありません。
ひとつでも、体がホッとするものを選んでください。
—
① まずは「減らす」をやめる
多くの人が、ダイエットを始めると真っ先にやること。
食べる量を減らす。
でも、糖化・酸化・炎症が進んでいる体にとって、
「減らす」はさらに不安を強める行為です。
だから最初にやるのは、
減らすのをやめること。
これはサボりではありません。
回復のスタートです。
痩せるために、まず「やめる」。
食事量はそのままでいい。
まずは、次の3つだけを意識してみてください。
- 1日3回、食事のリズムを崩さない
- 空腹を気合で我慢しない
- 「まだ食べていい」と体に許可を出す
—
② たんぱく質を「意識的に足す」
太らない体をつくるために、
わたしが何より大切だと思っているのが、たんぱく質です。
たんぱく質は、
- 代謝を回す材料
- ホルモンの材料
- 腸の粘膜の材料
つまり、体を安心させる材料。
食べていない人ほど、
「食べると太る気がする」と感じやすいですが、
実際はその逆です。
足りないものを満たすと、体は溜め込まなくなる。
難しく考えなくてOK。
- 卵を1個足す
- 魚・肉・大豆製品を「抜かない」
- 間食をお菓子からヨーグルトやゆで卵に変える
これだけで、
血糖の安定感がまったく違ってきます。
—
③ 血糖値を「戦わずに整える」
血糖値という言葉を聞くと、
「糖質制限しなきゃ」と身構える方が多いですが、
ここでも戦う必要はありません。
大切なのは、乱高下をつくらないこと。
具体的には、
- 食べる順番:食物繊維 → たんぱく質 → 主食
- 主食は「抜く」より「夜遅くを避ける」
- 食後に5〜10分、軽く動く
これだけで、
糖化・炎症の火種はかなり小さくなります。
血糖を整えることは、
体に「安全だよ」と伝えること。
—
④ 腸を「働かせる」より「休ませる」
腸活というと、
「発酵食品をたくさん摂る」
「食物繊維を増やす」
というイメージが強いかもしれません。
もちろん大切ですが、
炎症があるときは、まず休ませることが先。
たとえば、
- よく噛んで食べる
- 食事中はスマホを見ない
- お腹を冷やさない
これだけで、
腸は「安心して働ける環境」になります。
わたし自身、
サプリよりも先にこの習慣を整えたことで、
お腹の張りと過食が一気に落ち着きました。
腸は、急かされると閉じる。
安心すると、開く。
—
⑤ 運動は「燃やす」より「巡らせる」
最後に、運動について。
ここまで読んでくださった方なら、
もうお気づきですよね。
今のあなたに必要なのは、
追い込む運動ではありません。
おすすめは、
- 毎日の散歩
- 深呼吸しながらのストレッチ
- 「気持ちいい」で終わる動き
これだけで、
血流・腸・神経はちゃんと反応します。
頑張らないと痩せない、という思い込みを、
ここでそっと手放してください。
太らない人は、頑張っていない。
整えているだけ。
—
ここまでの実践は、
どれも派手ではありません。
でも、
体が「守らなくていい」と感じ始めると、
不思議なほど、余分なものは手放されていきます。
次の章では、
わたし自身がこの考え方に切り替えて、
どう体が変わっていったのかを、
正直にお話しします。
わたし自身が「努力を減らして」変わった体験
ここまで、
糖化・酸化・炎症という少し専門的な話をしてきましたが、
最後に、わたし自身の話をさせてください。
なぜなら、
ここに書いてきたことは、すべて机上の理論ではなく、
わたし自身の体で通ってきた道だからです。
—
「頑張っているのに、どんどん苦しくなった」20代のわたし
美容師・エステティシャンとして働いていた頃、
わたしは「キレイでいること」が仕事の一部でした。
太れない。
疲れて見せられない。
いつも元気で、余裕があるように見せなきゃいけない。
だから、どんなに忙しくても、
食事は後回し。
空腹はコーヒーでごまかし、
夜遅くに軽く済ませる。
それでも体型は崩れたくないから、
運動は欠かさない。
今思えば、
糖化・酸化・炎症のフルコースみたいな生活でした。
でも当時のわたしは、こう思っていました。
「もっと頑張らなきゃ」
「私の努力が足りないだけ」
体調が悪くなるほど、
気合でカバーしようとしていたんです。
—
痩せたいのに、体が言うことを聞かなくなった
ある時から、はっきりと変化が出始めました。
- 体がむくみやすくなった
- お腹だけが落ちなくなった
- 疲れが取れない
- 理由もなく不安になる
それでも体重は大きく増えていない。
なのに、
「整っていない感じ」だけが、どんどん強くなっていきました。
今ならわかります。
体はもう、限界だったんです。
痩せるために頑張るほど、
体は「これ以上削られたら壊れる」と判断し、
必死に守る方向へ舵を切っていた。
—
変えたのは、努力の量ではなく「向き」だった
体調を崩したことをきっかけに、
わたしは初めて立ち止まりました。
そして、学び始めたんです。
栄養のこと。
腸のこと。
代謝やホルモンのこと。
そこで気づいたのは、
とてもシンプルな事実でした。
私は、痩せようとして、
自分の体をずっと追い詰めていた。
そこから、やったことはたったこれだけ。
- 食べない努力をやめた
- たんぱく質をしっかり摂った
- 腸を休ませる時間をつくった
- 疲れている日は、運動を休んだ
痩せるために何かを足したというより、
「体を不安にさせること」を減らした感覚です。
—
数字より先に変わった「感覚」
最初に変わったのは、体重ではありません。
・朝のだるさが減った
・お腹の張りが楽になった
・甘いものへの執着が薄れた
・「頑張らなきゃ」という焦りが減った
この変化が、
わたしにとっては何よりのサインでした。
体が、こう言っているように感じたんです。
「もう、そんなに守らなくて大丈夫だよ」
そこから先は、不思議なくらい自然でした。
無理に落とそうとしなくても、
余分なものが、少しずつ離れていった。
そして何より、
戻らなくなった。
—
今、あの頃のわたしに伝えたいこと
もし、あの頃のわたしに声をかけられるなら、
こう言うと思います。
そんなに頑張らなくていい。
体は、ちゃんと味方だから。
そしてこれは、
今この記事を読んでくれているあなたにも、
そのまま伝えたい言葉です。
痩せないのは、
あなたの意志が弱いからじゃない。
体が、これ以上傷つかないように、
必死にブレーキをかけていただけ。
太らない体は、
戦って手に入れるものじゃありません。
安心させた先に、
自然と育っていくものです。
努力を増やすより、
体の不安を減らしてあげよう。
次はいよいよ、
この物語の着地点です。
ここまで頑張ってきたあなたの心が、
少し軽くなるような、
まとめをお届けします。
まとめ|痩せなかったのは、あなたのせいじゃない
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます。
きっとあなたは、
これまで何度も「痩せるための努力」をしてきたはずです。
食べる量を減らして、
運動をして、
我慢して、
自分を律して。
それでも結果が出なかったとき、
一番傷ついたのは、体ではなく心だったのではないでしょうか。
「私って、だめなのかな」
「どうしてみんなできるのに、私はできないんだろう」
でも、もう自分を責めなくて大丈夫です。
痩せなかったのは、意志が弱かったからじゃない。
体が、あなたを守ろうとしていただけ。
糖化・酸化・炎症。
これらはすべて、
「これ以上削られたら危険だよ」
という、体からのサインでした。
体は、敵ではない。
ずっと味方だった。
だからこれからは、
痩せるために戦うのをやめて、
太らない状態を育てるという選択をしてみてください。
・減らすより、満たす
・燃やすより、鎮める
・追い込むより、休ませる
その積み重ねが、
「頑張らなくても戻らない体」をつくっていきます。
数字は、あとからついてくるもの。
先に変わるのは、
呼吸の深さだったり、
お腹の軽さだったり、
「もう無理しなくていいんだ」という安心感。
それでいいんです。
体は、安心すると、自然と余分なものを手放します。
食べないことは、我慢じゃない。
心と細胞を整える、再起動の時間。
もし今日、
ひとつだけできることがあるとしたら。
「もっと頑張らなきゃ」ではなく、
「よくここまで頑張ってきたね」と、
自分に声をかけてあげてください。
そこから、体はまた動き出します。
あなたの体は、
これからもずっと、あなたの味方です。
FAQ|よくある質問
Q1. 痩せるための努力をやめたら太りませんか?
やめるのは「削る努力」です。食べ方・睡眠・たんぱく質など、整える努力に置き換えると、むしろ戻りにくくなります。
Q2. 糖化・酸化・炎症は何から対策すればいい?
最優先は睡眠と血糖の安定です。体が回復できる状態を先に作ると、他の対策が全部効きやすくなります。
Q3. 運動はしない方がいい?
いいえ。大切なのは強度と回復。疲れている日に追い込むと逆効果になりやすいので、まずは歩く・ストレッチなど“回復の味方”から始めてください。
Q4. ファスティングは危険では?
持病・妊娠中・服薬中など条件によって注意が必要です。自己流は避け、体調に合わせた設計(準備食・回復食・ミネラル補給)を前提にしましょう。
注意(必ずお読みください)
本記事は健康情報の提供を目的としており、医療行為の代替ではありません。体調不良が続く場合や、持病・妊娠中・授乳中・服薬中の方は、医師や専門家に相談のうえ実施してください。ファスティングは特に、自己流での長期断食や極端な糖質制限は避け、準備食・回復食・水分・電解質(ミネラル)まで含めた安全設計を優先してください。
参考文献・引用元
- Uribarri J, et al. Advanced glycation end products in foods and a practical guide to their reduction in the diet. J Am Diet Assoc. 2010.(PubMed)
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/20497781/ - Hotamisligil GS. Inflammation and metabolic disorders. Nature. 2006.(PubMed)
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17167474/ - 厚生労働省(関連データベース)「血糖値」
https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/metabolic/ym-085.html - 厚生労働省(統合医療情報発信サイト)「抗酸化物質(酸化ストレスの説明)」
https://www.ejim.mhlw.go.jp/public/overseas/c02/02.html - 日本肥満学会(JASSO)学術情報(肥満症の考え方等)
https://www.jasso.or.jp/contents/Introduction/academic-information.html
本記事は、一般向けの健康情報であっても根拠が追えるよう、一次情報または公的・学術的に信頼性の高い情報を中心に参照しています。具体的には、食事由来AGEs(糖化)と炎症・酸化ストレスの関連を扱う査読付き論文(PubMed)や、炎症と代謝異常の概念整理(Natureレビュー)を軸に、血糖値とインスリンの基本は厚生労働省の関連データベース、酸化ストレスの説明は厚労省の統合医療情報発信サイト、日本の肥満症の定義や整理は日本肥満学会(JASSO)の学術情報を参照しました。



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